わんちゃんってこんなにおみず飲みますか!?

【子犬】低張尿ってなに?【多飲多尿】

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こんにちは!菜絵です。

我が家は生後2ヶ月から子犬の多飲多尿と付き合っています。

尿検査を何度も受ける中で「低張尿」「等張尿」という言葉を知りました。

今回は低張尿とはどういった状態なのか、詳しく書いていきます!

 

 

犬の多飲多尿

 

わんちゃんがお水を異常にたくさん飲む、

最近トイレの回数がとても増えた、

などの場合は多飲多尿の可能性があります。

 

1日に( 体重kg × 100 )ml以内が

健康な犬の飲水量とされており、

それ以上飲んでいる場合は多飲が疑われます。

 

多飲多尿について、

詳しくは↓こちらの記事↓にまとめてあります。

 

尿検査からわかること

 

多飲多尿の症状から考えられる病気は非常にたくさんありますので、

診察や検査で原因を調べていくことになります。

一番初めに受けるのが尿検査ではないでしょうか。

 

尿検査では、

・尿比重 …尿の濃さ、尿を濃縮する能力

      通常は1.030以上

・尿蛋白 …尿中のタンパク質

      通常は(ー)マイナス、陰性。

      腎疾患や尿路感染などでで陽性になる

・尿 糖 …尿中の糖

      通常は(ー)マイナス、陰性。

      腎疾患や糖尿病などで陽性になる。

・尿潜血 …尿に血が混じっているか

      腎臓もしくは膀胱や尿路からの出血で陽性になる。

などを調べることができます。

 

今回ご説明する「低張尿」は、

尿比重に関するお話になります。

 

尿比重とは

 

尿比重とは、尿の濃さを示す数値です。

水を1として、尿の重さの比を表しますので必ず1以上の数値になります。

 

この尿比重は「尿を濃くするための機能がしっかりと働いているか」を知る上で大切な数値になってきます。

 

健康な犬の尿比重1.030〜1.040程度です。

 

低張尿・等張尿・高張尿

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上の図のように、尿比重が

〜1.008の尿を「低張尿」

1.008〜1.012程度の尿を「等張尿」

1.030〜1.040程度が「健康な尿」

それ以上の数値の尿を「高張尿」

と呼びます。

 

厳密にこの数字からが、というわけではなく

それぞれの間はグレーゾーンです。

 

また、体調や採尿のタイミングでも

比重に影響が出る場合がありますので

尿の濃縮力の有無を調べる場合は少なくとも数回の尿検査を行い、比重に変わりがないか確認が必要です。

 

どんな状態か

低張尿とは、

体内で尿の濃縮が行われておらず、

さらに多飲により希釈されている可能性を示す尿です。

尿崩症の場合、この低張尿が出続けます。

 

等張尿とは、

ほぼ濃縮されていない薄い尿を示します。

1.008〜1.012を等張尿と扱い、

いつ検査を受けても等張尿だという場合は

尿を濃縮する能力が低下していると考えられます。

 

尿比重1.030〜1.040程度が健康な尿とされており、

それを超えたものが高張尿です。

1.050〜になると著しい脱水状態ですので

すぐに処置が必要な状態です。

 

病気の手がかりになる?

 

前述の通り、尿比重は採尿時の

コンディション等で変動する可能性があります。

そのため、1度の検査で

正常値より高い/低い数値が出たからといって

即時病気を疑うものではありません。

 

尿検査に最適と言われているのは

飲水量の減る夜間の尿(つまり朝イチに採尿したもの)です。

 

この条件を踏まえ、複数回検査をしても

同じ数値出続けるのであれば、

その結果をもとに各病気を疑っていく必要があります。

 

考えられる病気

 

等張尿が出続ける場合

まず腎不全などの腎機能の低下を疑います。

血液検査や超音波検査など、

獣医師の指示に従って次のステップに進む必要があります。

  

ただし、腎機能低下の場合、

血液中のBUNやクレアチニンが高くなるより先に

尿比重は低くなりはじめますので、

血液検査ですぐに異常が見つからない可能性もあります。

その場合は継続して尿比重推移を見ていってください。

 

低張尿が出続ける場合は、

・尿崩症

・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

・副腎皮質機能低下症(アジソン病)

心因性多飲

を疑う場合が多いと思います。

※当然、他の身体症状や獣医師の見解により、

この他の病気を疑う場合もあります※

 

特に尿崩症の場合は

尿を作る(濃縮する)ための指令役を担う

抗利尿ホルモンに異常があり、

尿中に水分が過剰に送り込まれてしまい、

薄い尿を出し続けることになります。

 

尿比重の推移観察と並行して

ホルモン検査などを進められる場合が多いと思います。

 

高張尿が出続ける場合は、

糖尿病を疑い、血液検査を勧められると思います。

また、尿比重が高い状態が続くと脱水や

尿石症のリスクも出てきますので、

獣医師の指示に従って各種検査へ進んでください。

 

すぐに尿検査を受けたいときは

 

もし多飲多尿が続いていて心配な場合、

すぐにでも検査をして欲しいですよね。

 

ですがわんちゃんの場合は人間と違って、

行った先でタイミングよく催せるわけではないので、

事前に尿の採取が必要になります。

 

まずは病院に電話等で尿の持ち込みについて確認してください。

取り急ぎであれば、密閉できる

タレビンのようなものでもOKという病院もあります。

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我が家のかかりつけ病院では、

次回尿検査希望です〜と伝えると

テルモシリンジの2.5mlを持ち帰らせてくれます。

↓これです↓

採尿する日の早朝に

ペットシーツを裏返しにセットし、

朝一番のおしっこをしたところで

素早くシリンジで採取しています。

そのまま裏面を内側にクルクル〜っと巻けば

余った尿はシーツが吸ってくれるので

片付けも簡単です。

 

おすすめですのでぜひ試してみてください♪ 

 

 

以上、【子犬】低張尿ってなに?【多飲多尿】でした!

読んでいただきありがとうございました。

 

お手入れ用ブラシ選びについて書いた前回の記事です。

↓こちらから読んでいただけると嬉しいです↓

temari-pome.hatenablog.com