わんちゃんってこんなにおみず飲みますか!?

クッシング症候群の検査を受けました

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てまりが生後6ヶ月を迎えた

2020年8月に、かかりつけ病院にて

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)の検査を受けてきました。

 

今回は検査の概要結果を記録していきます。

 

 

検査に至るまで

 

てまりの多飲多尿

生後2ヶ月齢でお迎えして以来、

ずっと続いています。

体重2kg程度の子犬が、お水を

日に1000ml以上飲んでしまう毎日です。

 

過去に複数回、

血液検査やエコー検査を受けましたが

異常は見つかりませんでした。

 

そのため、現状で最も疑わしい病気は

・尿崩症

・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

・副腎皮質機能低下症(アジソン病)

心因性多飲

と説明を受けています。

 

パピー期は、てまりの体力的

心配な検査は見送っていましたが

生後6ヶ月を迎え、

体重も2kg台で安定してきたこともあり、

内分泌ホルモンを測定する検査を受けることにしました。

 

今回はクッシング症候群を調べる

ACTH刺激試験という検査を受けました。

 

どんな検査なの?

 

ACTHという、副腎皮質刺激ホルモン

注射で投与して、その前後で

血液中のコルチゾールがどう変化するか調べる検査です。

 

注射前の数値と、

注射1時間後の数値を得るために

2回採血を行います。

 

12時間絶食が望ましいと言うことで、

朝食を抜いて朝イチに検査していただくのが

ベストなようです。

 

今回はてまりを半日病院にお預けしての

検査になりました。

 

検査結果

 

その日いただいた結果が↓こちらです↓

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・CORT post

 (注射後のコルチゾール値)

・CORT pre

 (注射前のコルチゾール値)

・TT4

 (甲状腺ホルモンに関する数値)

の3項目が数値化されましたが、

今回はCORT postにおいて

28.2というかなり高い数値が出てしまいました。

 

診断は?

 

CORT post、つまり注射後に

測定したコルチゾール値が28.2

高値であったことから、

クッシング症候群と言えるだろう

仮診断がつきました。

 

診断を確定させるためには

今後の経過観察が必要だということ。

 

そして、家族で

・さらなる検査を受けるか

・クッシングの治療薬をいつ開始するか

の2点を話し合うよう言われました。

 

さらなる検査とは

高用量デキサメタゾン抑制試験のことで、

クッシング症候群のうち

・PDH(下垂体性)

・AT(副腎腫瘍性)

のどちらであるか調べる検査のことです。

 

医師としては、この検査を受けても

数パーセントの患者は正確な結果が得られず

鑑別不能なため、あくまで任意です

とおっしゃっていました。

現状、PDHでもATでも

投薬療法しかないので、必ずしも

鑑別が必要なわけではないのです。

 

治療薬を投与開始する時期については

「一度始めたら、

病態のコントロールのために

生涯飲み続けていく必要があるので

多飲多尿の症状以外が全く無い今の段階から

開始するべきか、家族で話し合うように

と説明されました。

 

クッシングの治療薬は決して

安価なものではありません。

なので、家庭の経済状況とも鑑みて

途中でやめることのできない薬を開始しても

本当に大丈夫か相談しなさいという意味です。

 

家族会議

 

診察室での診断と説明を受け、

私たち夫婦は帰宅後しばらく放心状態でした。

 

生後まもない子犬がクッシング...?

これからまだ長いはずのてまりの生涯、

当然この先もずっと一緒にいたい家族だから

病気に対処するなら早い方が良いと思う...のに。

投薬を始めたら生涯飲み続けなくてはならないし

検査とも生涯付き合っていくことになる。

どうするのが、てまりにとって幸せなんだろう。

 

本当に長い時間、悩みました。

 

でも数値として、結果が出てしまった以上

現実を受け止めなくてはなりません。

 

家族会議が始まりました。

 

セカンドオピニオンという選択

 

話し合いの末、私たち夫婦は

セカンドオピニオンを求めることにしました。

 

 私、菜絵個人としては、

お会いする先生が皆

この月齢でのクッシングは見たことがない、

考えにくい、とおっしゃるのに

今回の1回の検査結果のみを判断基準に

一生にわたる薬を飲ませ始めるのは

本当に正しい判断なのか...

どうしても引っかかる部分がありました。

 

旦那さんもおそらく気がかりな部分が

あったのだと思います。

 

「たとえ多少遠い病院であっても、

専門の先生の見解

どうしても一度お聞きしたい

と夫婦間で意見が一致しました。

 

かかりつけ病院の隣の市にある分院に、

内分泌科の専門医がいらっしゃるので

まずはそこの先生に診てもらえるよう

電話でお願いをしました。

 

この記事を書いている今、振り返っても

この時の私たちの判断は

正しかったと感じています。

 

もちろん、信頼できる1箇所の病院と

連携し、双方納得の上、治療に当たれれば

ベストだとは思います。

 

ただ、もし少しでも

「本当かな?」「大丈夫かな?」と

不安な点がある場合は

セカンドオピニオンを活用し

納得いくまで病気について知る、考えるのも

大切ではないかと感じました。

 

その後のてまり←NEW

 

結論から言うと、てまりは

クッシング症候群ではない

ようです。

 

〜ようです、と

はっきりしない書き方になってしまうのは

2020年9月現在も

正確な病名が特定できていないためです。

 

この日、たしかに検査結果からは

クッシングと診断されました。

 

しかし、後日セカンドオピニオンで伺った病院で

別の「内因性ACTH濃度」を測定する

検査を受けたところ、全く逆の

副腎皮質機能低下症(アジソン病)

と思われる結果が出たのです。

 

先生とじっくり相談する中でも

◇副腎の過形成などが原因で

 CORT postが一時的に高くなった可能性がある

◇月齢から考えるとアジソンの可能性のほうが高い

 (生後2ヶ月からの発症例がある)

◇過去の血液検査で低Naだったこともアジソンなら納得がいく

など、アジソン病を疑うべき要素が

複数見つかりました。

 

そのため、現在は先生の指導のもと、

アジソン病の治療薬を試験的に飲ませています。

投薬2週間ほどで再検査したところ、

内因性ACTH濃度に改善があったことからも

おそらくアジソンなのではないか、という

見方を強めて経過を観察しています。

 

あの時、不安なまま

クッシングの治療開始を決断しなくて

本当に良かった!と思っています。

 

クッシングとアジソンは真逆の病気で、

クッシングの治療薬が

アジソンを引き起こすこともあるため

判断を誤ったら多飲多尿悪化していたかもと思うと

とても怖いです。

 

それまでの経過検査結果を見ても

獣医師によって見解が異なる場合もあるので

不安がある場合はぜひ、

セカンドオピニオンを検討してみてください。

 

セカンドオピニオンで急浮上した

アジソン病の疑いについて、詳しくはまた

別の記事にまとめていきたいと思っています!

 

 

以上、クッシング症候群の検査を受けましたでした!

読んでいただきありがとうございました。

 

尿比重から疑われる病気について書いた以前の記事は

↓こちらから読んでいただけると嬉しいです↓ 

temari-pome.hatenablog.com