わんちゃんってこんなにおみず飲みますか!?

育犬ノイローゼ!?

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ご無沙汰してしまいました、菜絵です。

更新をお休みしていた数ヶ月、

なんと"育犬ノイローゼ"になっておりました。

 

今回はその理由や、正直な心境をまとめたいと思います。

 

 

 

育犬ノイローゼとは

"育児ノイローゼ"という言葉は浸透していますが、

"育犬ノイローゼ"という言葉は一般にはあまり使われないワードだと思います。

 

ブログを更新するにあたり調べてみましたが

明確な定義は無いようです。

この記事では、私が体験していた「愛犬との向き合い方がわからなくなってしまい毎日が辛い精神状態」や「精神的ストレスからくる身体の不調」を"育犬ノイローゼ"と称しています。

 

私の場合は、

・不眠

・情緒不安定

・食欲低下

・頭痛

・吐き気、嘔吐

・急激な体重の減少

が顕著な症状でした。

 

心療内科では「気分障害」や「うつ」と言われました。

 

身体症状が出てからは、それまで通りの生活が送れなくなってしまいました。

精神的にも慢性的な落ち込みやイライラ、急に涙が止まらなくなるなど日常生活に支障をきたすものが多く、とても辛い状態でした。

 

ノイローゼになるのは無責任な飼い主なのか

一番辛い状態から抜け出せた今だからこそ

答えはノーだと、信じています。

 

心身の不調を感じ始めた頃、

安易に犬を飼ってしまったのではないか

自分で飼うことを決めたのにストレスを感じるなんて無責任ではないか

しっかり育てられないなら飼い主でいる資格がないのではないか

そう考えていました。

 

日常生活に支障をきたし、家族やてまりへの申し訳なさから

より焦り、不安になり、

目の前のてまりにどう接すれば良いかわからなくなり

涙が止まらないこともありました。

 

てまりと過ごす日々にストレスを感じてしまう自分が許せず

どうしようもなくイライラした日も。

 

ただ、今思えばそれらは全て

必死で向き合おうとしたから

感じた辛さでした。

 

当然、ノイローゼにもならず立派に育てておられる飼い主さんもたくさんいらっしゃいます。

でも愛犬との接し方がわからなくなったり

育犬にストレスを感じてしまうことは

決して悪いこと間違ったことではないと思います。

 

自分が実際に体験したからこそ

「ノイローゼになってしまう=無責任な飼い主」ではないと

心から思っています。

そしてノイローゼの真っ只中にいるときに

そう信じることが何より必要だったのだと思います。

(私はなかなかそこに気づけず、苦しい期間が長引いてしまいました)

 

ノイローゼの原因

"育犬ノイローゼ"

愛犬を育てる中で感じる様々なストレスが原因となります。

 

 私の場合は

問題行動がなおらないことが一番のストレスでした。

当時のトレーナーさんとの相性もあったと思います。

 

興奮すると吠えがひどく、その改善に努めていたのですが

数ヶ月、毎日トレーニングを続けても一向に効果がみられず

週一で来ていただくトレーナーさんにも

「本当に毎日実践していますか?」

「こんなに手強い子は初めてです」

と言われてしまい、どんどん自分の育て方に自信をなくしてしまいました。

 

さらに、後述する「1歳神話」を過信しすぎていたことも

ノイローゼの大きな要因になっていました。

 

育犬ノイローゼの治し方

私が実践し効果を感じたものは

心療内科にかかる

◇トレーナーさんを変える

◇家族以外に弱音を吐く

の3つです。

 

まず1つ目の心療内科にかかるですが

一番早く効果が現れました。

 

ただしこれはとてもハードルが高く思えました。

内心「飼い犬のことで病院にかかるなんて大げさなのでは」という気持ちが拭えずなかなか病院への一歩が踏み出せませんでした。

ペットを飼うのは自己責任なのだから、

それで病院の先生や家族に迷惑をかけるなんて論外だと思っていたのです。

ですが精神面の不調だけでなく重度の不眠や体重減少が現れてから、このままではいけないと通院を決めました。

 

不眠には睡眠導入剤を、

落ち込みには抗うつ薬

頭痛吐き気には漢方薬

それぞれ処方してもらいました。

 

安易にお薬に頼るのはよくないと思っていましたが

一晩しっかり眠れるだけで、一食ご飯を食べられるだけで、

翌日の体調が驚くほど改善しました。

体調が改善したぶん、精神面を整える余裕ができ

てまりと過ごす時間もしっかりと作ることができました。

 

投薬による治療は極力短期間で終えたかったので

体調と相談しながら徐々に減薬、断薬しています。

 

 

2つ目のトレーナーさんを変える

私にとってはとても効果がありました。

 

問題行動の矯正やしつけには様々な方法があり

当然ですが愛犬に合う合わないがあります。

それと同時に、トレーナーさんと飼い主にも

合う合わないがあると思っています。

我が家の場合、

レーニングの効果が現れないことが

飼い主の努力不足、愛犬との信頼関係不足だと指摘されることがなにより辛く、トレーニングの時間がとても苦しく感じてしまっていました。

 

いつか効果が...と思い続けていましたが

あまりに辛くなってしまったので

思い切って新たなトレーナーさんに依頼することにしました。

 

新しいトレーナーさんは

てまりの気の強さを「教えがいがある」と言って

前向きにレッスンしてくださり

改善まではいかずとも毎週少しでも変化があれば

毎日トレーニングしたことを汲んでくださる方でした。

 

未だに興奮吠えは完全には矯正できていませんが

レーニングの時間を苦しいと思わなくなったことは

かなり育犬のストレスを減らしてくれたと感じています。

このトレーナーさんには今もお世話になっていて、

毎週楽しくレッスンを受けさせていただいています。

 

 

そして3つ目の家族以外に弱音を吐くですが、

これも非常に精神面を安定させてくれました。

 

SNSでお世話になっている飼い主様にぽろっと弱音を吐いてしまったところ、その飼い主様も同じように悩み、どうしたら良いかわからない時期があったと教えてくださりました。

 

当時、他のご家庭のわんちゃんがお利口すぎて

SNSも見れば見るほど自分の育犬に自信をなくす状態だったので

そのメッセージが本当にありがたかったです。

悩んでいるのは我が家だけではないんだという当たり前の事を改めて気付かせてくれました。

(ただただ感謝するばかりです)

 

どうしてもSNSの投稿だけを拝見していると

どのご家庭も本当にのびのびと育てておられて悩み1つ感じられないですが、実際には悩んだり行き詰まったりしながらわんちゃんと日々過ごしておられる方も多いと思います。

 

SNSや知恵袋などで相談し、実際みなさんがどんなことに悩み、解決しているのか知ることも大切なのだと感じました。

 

 

以上の3つが私にとって最も効果のあった"脱・育犬ノイローゼ"の方法でした。

 

他にも、ペットやカウンセリング専門の方に相談したり、日中の預かり保育などを利用しお世話の負担を軽減したり、趣味の時間を多く作り気分をリフレッシュさせたり...色々とノイローゼを乗り越える方法があると思います。

 

もしも今お辛い状況の方がいれば是非、

ノイローゼになった自分を責めすぎず

無理なくできることから始めてみてほしいです。

 

 

1歳神話

育犬マニュアル本やネットの記事など、一般的に

"1歳ごろまでにできるようになる"とされていることがたくさんあります。

たとえば「良いこと悪いことがわかるようになる」だったり「トイレトレーニングが完了する」だったり「食糞がおさまる」だったり...

はたまた小型犬だと1歳までに「成長期を過ぎる」とされています。

1歳までの過ごし方で性格が決まる、なんて言われることもあります。

 

生後数ヶ月からその「大まかな目安」を漠然と信じたまま、しつけマニュアルに沿って育てる場合が多いと思います。

 

これを我が家は「1歳神話」と呼んでいます。

 

多くのマニュアル本に書いてあるため、

1歳が近くにつれ、うちの子はまだあれもこれもできない!

と焦ってしまいがちです。

 

我が家のケース

私自身も例に漏れず、1歳頃までに...という漠然とした目安を信じたまま日々てまりと過ごしていました。

 

1歳頃には体格も仕上がるだろう

1歳ごろには食糞もおさまるだろう

毎日根気強く教えていれば1歳頃には「ダメ!」を覚えてくれるだろう

 

そして、

それまでにあれもこれも教えておかなくちゃ

それまでに偏らず色々な経験をさせなくちゃ

と、目標も掲げていました。

 

...結果、ほぼ全て1歳をすぎてもできないままでした。

 

毎日ちゃんと計ってご飯を与えているのに

獣医さんに言われている目安体重に満たない。

あの手この手で対策しても、目を離すと食糞する。

トイレをちゃんと覚えているのに突然粗相をする。

 

成長に関しては、1歳4ヶ月ごろようやく目安とされていた体重になりました。

 

てまりはパピーの頃から多飲多尿があり

頻繁に通院し検査も受けていたので「いつまでが成長期なのか」には特に神経質になってしまいました。

毎度エコーで確認する臓器の大きさも

血液検査の数値が安定しないことも

「成長期だから」で済ませられるのかそうでないのか...

いつまで「様子見」なんだろうと不安で仕方がありませんでした。

 

「焦っても仕方ない」と思えるまで

頭ではずっと「個犬差があるもの」だと理解していましたし

焦っても仕方がないのもわかっていました。

ただ、8ヶ月ごろから、1歳が近づくにつれ

どうしようもない焦りがどんどん募っていきました。

 

私が"育犬ノイローゼ"になり始めたのもまさに、

てまりの1歳前後のことです。

漠然と信じている目安に届かないことが

自分の育て方が悪いせいじゃないかと不安になりました。

 

多飲多尿の急激な悪化なく1歳を迎えてくれたことに安心しながらも、飼い主としての自信はどんどん失っていきました。

 

焦っても仕方ないと心から思えるようになったのは

てまりも1歳半を迎えた、本当につい先日のことです。

特にきっかけとなる出来事もありませんでした。

 

うまく言い表せないですが、なぜか急に諦めがついた感じです。

諦めといっても悪い意味ではなく...

 

できないことも「いつか」できるかもしれないし

できないままかもしれない。

ただただ飼い主として今やれることを続けながら、

てまりの「いつか」を待つしかないんだなぁと

ストンと諦めがつきました。

 

本当に大切なこと

数ヶ月に及ぶ"育犬ノイローゼ"

1歳神話の崩壊を経験して感じたことは

「自分」と「愛犬」どちらのことも否定してはいけない

ということでした。

 

育て方を間違えたかもしれない自分

自信をなくしストレスまみれの自分

いくら教えても覚えてくれない愛犬

他の子より成長が遅い愛犬

どんな自分も、愛犬も、否定してしまうと関係性は崩れていく一方なのだと体感しました。

 

ノイローゼで情緒不安定な時期は当然

てまりとの関係性も良くなるはずがないですし、

てまりのできないことにばかり目を向けている間は

「信頼しあう関係」にはほど遠いものだったと思います。

 

もしも"育犬ノイローゼ"かも...と思う方がいましたら

ご自身だけで悩まず心療内科やしつけのプロに相談していただきたいです。

私自身、もし心療内科にもかからず、

トレーナーさんにも相談していなければ

まだまだノイローゼは続いていたと思います。

 

自分だけで乗り越えられる人ばかりでは絶対にないので、

後ろめたく思わずに是非誰かに頼ってください。

 

辛い時期を経て改めて気づけたことを

これからずっと忘れずに過ごしていきたいです。

 

 

以上、 育犬ノイローゼ!?でした。

重いお話でしたが最後まで読んでいただき、ありがとうございました。